◆◆◆

出羽三山を知る


写真の説明を入れます

出羽三山とは

山形県にある月山、羽黒山、湯殿山の総称で、明治時代までは神仏習合の権現を祀る修験道の山であった。
明治以降には神山となり、羽黒山は伊氏波神・稲倉御魂命、月山は月読命、湯殿山は大山祗命、大己貴命、少彦名命の三神を祀るが、開山以来、羽黒派古修験道は継承され、出羽三山に寄せる信仰は今も変わらない。

写真の説明を入れます

人々の心に響く神秘の山々

山形県庄内地方のシンボルともいえるその存在は、広大な自然、山々の息吹を感じさせるとともに古くから信仰の山としての歴史をを育んできました。
四季折々の美しさは、見る人の心を魅了します。

写真の説明を入れます

出羽三山の歴史

出羽三山は、出羽三山神社の社伝では崇峻天皇の皇子、蜂子皇子(能除太子)が開山したと伝えられております。
崇峻天皇が蘇我氏に弑逆された時、蜂子皇子は推古元(593)難を逃れて出羽国に入りました。
その時に、3本足の霊烏の導きによって羽黒山に登り、苦行の末に羽黒権現の示現を拝し、さらに月山、湯殿山を開いて3山の神を祀ったことに始まったと伝えられています。

月山神社は『延喜式神名帳』に記載があり、名神大社とされている。
出羽神社も、『神名帳』に記載のある「伊氏波神社」(いてはじんじゃ)のことであるとされ、古来より修験道(羽黒派修験など)の道場として崇敬されました。
三山は神仏習合、八宗兼学の山とされ、江戸時代には、三山にそれぞれ別当寺が建てられ、それぞれが仏教の寺院と一体のものとなった。

江戸時代には「東国三十三ヶ国総鎮守」とされ、熊野三山(西国二十四ヶ国総鎮守)・英彦山(九州九ヶ国総鎮守)と共に「日本三大修験山」と称せられた。
東北地方、関東地方の広い範囲からの尊敬を集め、多くの信徒が三山詣でを行った。
出羽三山参詣は、「霞場(かすみば)」と呼ばれる講を結成して行われた。出羽三山の参道は、通称「七方八口」と言われた。
八口とは、荒沢口(羽黒口)、七五三掛(しめかけ)口(注連寺口)、大網口、岩根沢口、肘折口、大井沢口、本道寺口、川代口であり、そのうち、七五三掛口と大網口は同じ大網にあったことから、七方となった。
それぞれの口には「女人結界」が設けられ、出羽三山の山域は女人禁制であった。別当寺は、女人参詣所という役割もあった。
なお、八口のうち川代口は江戸時代初期に廃され、肘折口には羽黒山・月山派の末坊、阿吽(あうん)院が置かれた。

明治には神仏分離の神社となり、1873年(明治6年)に国家神道推進の急進派であった西川須賀雄が宮司として着任し、その際に廃仏毀釈が行われ、特に羽黒山において、伽藍・文物が徹底的に破却された。
その結果、別当寺が廃され神社となって3社を1つの法人が管理することとなり、出羽神社に社務所が置かれた。
旧社格は月山神社が官幣大社、出羽神社・湯殿山神社が国幣小社である。戦後、神社本庁の別表神社となった。


月山登山の魅力


月山登山の魅力

月山は山形県の中央に位置し、標高1984メートル、威厳と気品溢れる霊峰で、山域は磐梯朝日国立公園の特別区域に指定され、日本百名山、花の百名山に選定されています。また、山麓は月山山麓湧水群として名水百選としても知られ、月山行人清水の森として水源の森百選にも選定されています。 冬の厳しい気候がもたらす豪雪と、独特の地形が月山ならではの素晴らしい自然の源となっています。

写真の説明を入れます

高山植物の宝庫 月山

万年雪を抱く月山、そこは高山植物の宝庫。春から秋にかけて、月山でみられる特有の花々は約350種類とも言われています。
月山は標高約2,000mに満たない山ですが、日本海からの季節風をまともに受けるため、日本海有数の豪雪地帯となっています。
そのため、通常は3,000m以上の山でないと見られないような、たくさんの高山植物に出会えるのです。
登山者で賑わう6月~8月は、種々の高山植物が競うように咲き誇り、月山の短い季節を優しく彩ります。

眼下に広がる庄内平野

日本海、鳥海山、庄内平野、登山者を素晴らしい景色で迎える月山。
暖かい季節になるにつれ、動物も姿を見せるようになる。

写真の説明を入れます

入山の心得

美しい自然と素晴らしい景色で迎え入れてくれる月山ですが、山域全体が霊山で、修験道の神域であるという意識を持って入山しましょう。
また、穏やかな表情を見せていた天候が急激に厳しい表情を見せる事も多くある山でございます、厳重な装備で登山する事をお勧め致します。
近年、登山道から外れたり、高山植物の持帰りの事例も多く見られるようですが、山のものは一切持帰らず記憶として、素晴らしい想い出を持帰る登山者の美学をしっかりと守り、後世に今と変わらぬ自然を伝えたいものです。

画像:8合目の弥陀ヶ原と月山を案内する山先達(せんだつ)※先達 ( 山に入って修行を行う際に指導する者 )

信仰の山として崇められてきた月山。 登山する際には月山を知り尽くした山先達が同行し登拝者を安全に導き、山頂月山神社に於いては登拝者の祈願も執り行います。
高山植物の知識にも長けた山先達は、近年一般登山のお客様にも大変喜ばれております。
古からの歴史に習い、霊峰月山を山先達と一緒に登山することをお勧め致します。

修験道の精神に基づくと、羽黒山⇒月山⇒湯殿山が正しい参拝順路であると言い伝えられております。


出羽三山の年中行事


行事予定表
1月1日 歳旦祭
4月中旬 勧学祭
5月8日 祈年祭(特殊神事御田植祭)※大祭
6月1日 湯殿山神社本宮開山祭
6月18日 位牌安鎮供養祭
7月1日 月山神社本宮開山祭
7月15日 例祭(花祭り)※大祭
8月13日 月山神社本宮柴燈祭
8月14日 月山神社本宮祭・月山一山萬霊
8月15日 湯殿山神社本宮祭
8月26日~ 秋の峰入り修行(峯中式)
8月31日~
9月1日
蜂子神社例祭・田面祭(八朔祭)
9月6日~9月9日 神子修行道場
9月24日 幣立祭
10月24日 天宥社祭
11月1日 湯殿山神社本宮閉山祭
11月23日 新嘗祭 ※大祭
12月31日~ 松例祭

<< 前のページに戻る